(JUGEMレビュー »)

第二歌集です。
生き延びたいひとに読んでほしい。
Amazon
 スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| 2016.07.04 Monday | - | - | - |
 ひまわりを抱くあなたが好きよ

第二歌集を出してからもうすぐ二年になるのですが、

最近は圧倒的に若い女の子からの反応が多くて、どきどきする。

 

わたしの歌は、わたしの歌であり、あなたの歌であればいいと思う。

 

生き延びてしまったような顔をしてひまわりを抱くあなたが好きよ  田丸まひる

 

 

 

 

評価:
田丸 まひる
書肆侃侃房
¥ 1,836
(2014-09-15)
コメント:もう少しで2歳になる。

| 2016.07.04 Monday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
 『硝子のボレット』批評会備忘録。
2015/5/30(土)『硝子のボレット』批評会備忘録。
主に自分のためのメモですが。

斉藤斎藤さんのおっしゃった「主語のぶれ」(医師である自分と患者が混じっていく)、読者への流れ弾、共依存的だというお話を考えていると、ボレットは自分への弾丸でもあったのだと思います。
アミに代表される少女は、かつての、楽しさと虚しさに苛まれていた子どもだった自分。

平岡直子さんの「本当の作中主体はアミ」も興味深い指摘で、それこそナイフを突きつけられたような気分でした。ぞくぞくしました。

山崎聡子さんのおっしゃった女性性の消費(言いながら傷つく感じもありますね)や「あなた」の数ではなく関係性のベクトルの向け方が同じ、吉田恭大さんに<代入可能な「あなた」であえて普遍性・共感性を出している>と指摘されたこともうむうむと思って聞いていました。
「どの男でも一緒」な感じは誰でもいいんじゃなくて、誰といても生まれるある種の虚しさに作中主体が落ち込んだままなんだと思う。
自分と他者の距離感をとにかく言葉で定義しないと分からなくて、自分のこころやからだをえぐるようにして見てみないと分からなくて、ひとに同化することで理解ができると思っていたのにできなくて、難しいな。
危うさと冷静さが高速で押し寄せてきて混乱する。

あと、十年分の意識の変容を一冊に入れるのは難しいのだと自分以外の歌集を見ても思いました。
第一歌集と地続きになっているあたりと、最終ページあたりでは、同じベクトルでももう持っている武器が違う。(なんで武器とか言ってしまうんだろう)

唐津いづみさんからの花束をしんくわが渡してくれる時に「サングラスかけてよ」って言う荻原さんの声とか、シャッターチャンス(?)に最後列から前まで飛び出してくる治郎さんに「治郎さん近い!」って言ってるわたしの声までレコーダーが拾っていて、最後は結局笑っていました。いい批評会。

批評会には、未来の鈴木博太さんのカメラが2台、同じく朽木祐さんのカメラが1台が入っていました。
他にもたくさんの方が写真を撮ってくださる一日でした。
ありがとうございました!

最初の注意事項で荻原さんが「会社や学校に内緒で来ている人は写り込まないように全力で自己防衛をしてください」っておっしゃってたけど、それどんな技。
| 2015.06.05 Friday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
 『硝子のボレット』批評会御礼
5月30日の硝子のボレット批評会にお越しくださった皆様、またあたたかいお心遣いをいただいた皆様、本当にありがとうございました。
最後のご挨拶で「生き延びてきてよかった」と申し上げましたが、今もそう思っています。おかげさまで楽しい一日になりました。
地震で交通機関が乱れて、帰宅に時間がかかった方がたくさんいて、申し訳ない気持ちです。
わたしも中野から一駅の高円寺に帰るのに電車が来ず、来た電車の満員度(?)が見たことのないレベルで、怖かったです。
皆様、お疲れさまでした

当日はばたばたしていてゆっくりお話できなかった方もいましたが、またの機会もすぐに来ると信じています。
仲良しの皆様も、はじめての批評会に選んでくださった皆様も、時間やお金をつかって遠くから来てくださった皆様も、本当にありがとうございました。また遊びましょう。

皆様のご感想はそれぞれだと思いますが、わたしは本当に楽しく刺激的な批評会だったと思います。自分が何を詠みたいのかなど、色々考えました。
参加者の皆様にも「色々言いたい」「考えた」と言っていただけてうれしかったです。言いたいことが生まれるのは、いい批評会!

また、当日すみれ色やラベンダー色の服やアクセサリーやネイルの方がたくさんで楽しかったです。
ありがとうございました。荻原さんやしんくわまですみれ色でした。
煽ってごめんなさい。あのひともこのひとも!と気づいて、うれしかったです。
(批評会、ドレスコードないから)

批評会の中で出た「消費」という語は、難しいですね。短歌として消費されること(まだわたしも飲み込めてない)、女性として消費されること(ところでなんでおじさんばっかり例になる)、商品として消費されること(裾野が拡がるのは必要だと思う)などなど、答えの出ない問いが乱射状態でした。

まだまだ撃ちこんでいきます。今後ともよろしくお願いいたします。
| 2015.06.01 Monday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
 短歌朗読「Dolls3」より
嶋田さくらこ×田丸まひる短歌折本「Dolls3」より、

嶋田さくらこ「ビー・マイ・ダーリン」6首

田丸まひる「寒いのは誰のせいでもない」6首


 
| 2014.04.08 Tuesday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
 まひる短歌朗読置き場。
ひとりでもそもそ朗読した短歌連作です。

「それからの、」 (「牡牛座パルティシオン」に寄稿)

「フルーチェのためのフルーチェ」(「ぺんぎんぱんつの紙 三国志」より抜粋)

「夜は長ければ長いほどいい」(「大人短歌計画 juke box」に寄稿)

「夢の波長(破調)」(「ぺんぎんぱんつの紙 一枚目」)

「冬の結び目」(「うたつかい」2011年12月号に寄稿)


 
| 2013.11.26 Tuesday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
 冬の結び目

花冷え。
もうあたたかくなってきたからと思って、
冬服を全部片付けたのに、寒いこと、寒いこと。

まだ寒いうちに、冬の歌を残しておきます。



「うたつかい」2012年12月号より

冬の結び目       田丸まひる


心臓はとろとろと啼く ひとりっきりでもふたりでも愛しくて啼く


手袋をくたっくたっと脱ぎ捨てた指をしばらくかわして遊ぶ


そんな風にほどかないでよ 近づいてくる波音を聞いているから


あふれてもいいって言ってくれたのに肉体的なものが足りない


また耳を凍らせてきたあなたには花裏返すようなくちづけ




| 2013.03.28 Thursday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
  絶対領域(仮)
わたしがさびしいのはあなたのせいですか。
あなたがさびしいのはわたしのせいですか。



ブログではお知らせが遅れましたが、
2012年未来賞を本多真弓さん、瀬波麻人さんとともにいただきました。
「未来」2013年1月号に受賞作「ひとりひとり」が掲載されています。
ありがとうございます。

これから、どこへ飛んでいけるかしら。

「未来」2013年2月号には、月詠、未来賞受賞後第一作「Body Maintenance」、
特集「今月の一人」の「絶対領域(仮)」を合わせて39首の短歌を掲載していただきました。
それから、加藤治郎さんの月詠にもちょこっと登場しています。
お祭りです。
ありがたいことです。。。

これから春になることを期待して、絶対領域を公開します。




絶対領域(仮)             田丸まひる


ゆるされていないことまでするときの息って吸って吐くだけですか

海からは遠いね 枯れた花びらを捨てるくらいのことはしといて

スプーンを使いこなしてわたしまですくい取るなら結婚してよ

気だるさをうつしあうのはくちびるじゃないでしょう冬にさらす踝

ソープ皿購うときに匂い立つふたり暮らしをやさしくはらう

バスタブはそういうことをする場所じゃない 夜を飛ぶ鳥を見ていた

似合わない白いドレスを着せたがるひとのため息ちぎりつづける

生きながら死ぬほど好きよただ足の先の冷たさ撫でてほどいて

低気圧近づいてくるたびに眉ひそめるひとに微熱をあげる





あなたの目の前でひとつ残らず衣服を脱ぎ捨てたとしても、
その手でふれられたとしても、くちづけられたとしても、
わたしのすべてを分かってもらうことなどできないだろう。
けれど、もうこぼれてしまいそうな想いを歌にのせるとき、
歌はわたしの分身となり、あなたに寄り添う。
かなしい歌も、しあわせな歌も、あなたの前にさらされれば、
ただ恥じらい震えて、それでも顔を上げている。
たぶんもう、逃げられない。


| 2013.02.26 Tuesday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
 百田きりんさんの歌。
渡せないことがわかっているときのポカリスエットは神々しいな  百田きりん

言いたいことがぜんぶ言えたら、
なんて思ったことは、ない。
言えたって、届かなかったら、
意味なんかないから。

なのに言いたかったのは、なんで。



百田きりんさんのブログで見つけた歌です。
ひりひりとする歌、好きです。
ずっとひりひりするのは、苦しいのかもしれない。
時々の、ひりひりを、求めているのかも。

↓百田きりんさんのブログ
きりんメモ

今年は毎日一首ずつ、短歌を発表していかれるそうです。
楽しみですじゃ。

日記もほっこりあたたかいのですよ。
| 2007.01.08 Monday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
 みく。さんのうた
泣きながら子宮とりだし指をさす「遅刻したのはこれの所為です」  みく。


こんなにも眠れないのは初めてと朝焼けのなかいつも思うの


立ち上がり方が分からないのなら、
立ち上がらなければいい。
そう言ってずっと座っていたひとのそばで、
何日、何時間、何分、何秒、
耐えられたんだっけ?

走り出した背中を、そんなにも見ないで。



みく。さんの歌です。
mixiをうろうろしていて一目惚れしたのです。

とりわけ朝焼けの歌が好き。
| 2006.12.30 Saturday | 短歌 | comments(0) | trackbacks(0) |
 桜井凛香さんの。
桜井凛香さんの第一歌集「人生につかれたことあります。」を読みました。
うつ病の苦しさをリアルに描いた第一歌集。
気持ちの波を、そのまま手づかみで差し出されたような、
そんな息づかいを感じる歌集です。

人生につかれたことあります。
人生につかれたことあります。
桜井 凛香

手触りのよい装丁に、驚きました。
つるっとすべっていくような本とは違う、少しひっかかる手触り。
引き止めて、という声のようで、せつなく感じました。

胸や目に刺さった歌を、抜き出してきます。
青い紙に白い字の、叫びです。

なによりもマッサージ椅子が欲しいなどという生き方はたぶん間違い

体重がまた増えているどうでもいい自分をどこかで楽しんでいる

マッチ売り少女のように命の火無駄に燃やしてしまった寒くて


自分を大切にしようって、何度も言い聞かせてきました。
でも、自分の可愛がり方なんて、ほんとは知らない。
がんばらないでいようって、何度も念じてきました。
でも、どこまでがんばらないでいていいのか、分からないじゃない。
いつかどこかでリミッターが外れても、ちゃんと気づける保証なんてない。

大丈夫、大丈夫って自分を励ます毎日。
わたしも、自分のリミッターがどこにあるのかなんて分かりません。
「間違い」じゃなくて、「たぶん間違い」な生き方。自信ないよ。

明日のない今日ならどんなにいいだろう今日が世界の終わる日ならば

あの角を曲がったところではねられて死ねたらいいと毎朝思う


自分の人生は、自分で終わらせるというのが理想でした。たぶん今も。
いくつの頃からだっただろう。
●●歳になったら、人生終わらせようと、決めていました。
長生きしたいだなんて思わない。
いちばん幸せなときに死にたい。もしくは殺してほしい。
究極に傲慢で最低で身勝手で、ばかみたいなお願いです。

雨の日は飛び降り自殺が少ないと語る青年今日は晴天

それでもわたしは生きているし、それどころか、精神科医を目指してしまう。
冷静で、割り切れる性格だし、うつ病を、心の病だとか心の闇だなんて言わない。
脳内物質の問題ですと言うだろうし、これからもっと効く薬が出てくると思ってる。
でも、どうしてもどうしても死にたいひとを止めるのは、薬じゃないと思う。
追いかけて、抱きしめてくれるひとが、いますように。いて。いてほしい。

自らの手で切り裂いた傷口の縫い目をなでるときはやさしく

下界ではまだまだ夜はこれからの午後九時消灯天国の掟

青空の破片がわたしの上にだけ降りそそぐのは聖なるお告げ


凛香さんの入院中の歌は、少し落ち着いています。
病棟にただようぬるい空気は、独特なのかもしれません。
笑顔がふわふわ浮いてしまう。

死にたいと思い続けた世に子供産むなど無責任すぎるだろ

遺伝子を残す意欲を欠いているわたしは命として未熟者


それからまた、苦しい歌。
この二首が、いちばん刺さった気がします。
浮き上がっては沈み、浮き上がっては沈み。
もう泣いたりしないけど、ひとりでいると、突然苦しくなるのは、
なにかが足りないからだと思う。

ブランコに二十年ぶり乗ってみるもう雲までは届かなかった

朝刊を届けてくれる少年の長いまつげにみとれる夜明け


なにが足りないんだろ。世界に浮き上がりながら手探りします。
この二首が含まれる章「覚醒前夜」だけは、白い紙に印刷されています。
世界の輪郭に気づいたような、やさしい歌が並ぶ章。
また壊れてしまうかもしれないけれど、一歩、進めるのかもしれない。
進みたいと、願うのならば。

「精神科の待合室のあなたのとなりに」と帯に書かれています。
だれかのとなりに、そっと置きたい、歌集です。
| 2006.12.09 Saturday | 短歌 | comments(2) | trackbacks(0) |
<new | top | old>